IT業界やスタートアップにおいて、完璧主義には注意が必要だ。
だって、それらの世界では「完成」の概念が異なるから。
一般的に、「完成」とはどういう状態だろうか?
料理なら、出来立てが最も温度、食材の質などが良い状態だ。
それ以降は、徐々に質、つまり味が下がっていく。
様々な商品、形あるものは、基本的に「完成」した時点が最も良い状態だ。
そこから使えば汚れていくし、壊れていくし、痛んでいく。
しかし、IT業界やスタートアップにおいて「完成」の意味は異なる。
なぜなら、日々アップデートされるからだ。
日常的に使っているアプリのほぼ全てが、初めは少ない機能だったはずだ。
日々機能が追加され、バグが修正され、品質が向上していく。
これはとてもユニークなことだ。
物理世界のモノと違って、世の中に出た瞬間、
つまり「完成」した瞬間が最も質が低い状態なんだ。
それらは成長を前提としている。日々価値が向上していくんだ。
これは抽象化すれば、SNSの成長にも適応できる。
SNSのアカウントを成長させていくケースを考えよう。
まずSNSのアカウントを開設する。
テーマやターゲットを決めて投稿していく。
これが、もうすでに自分のSNSアカウントの完成だ。
ここから成長していく。
そして投稿に慣れたら、ターゲットに馴染ませていく。
ターゲットが興味のある・求めている投稿をするということだ。
そして自分自身の提供できる価値(投稿)と、ターゲットのニーズを一致させる必要がある。
まさにPSFというやつだ。これがソリューションの完成なんだろうな。
それを適切に抽象化できたら、SPF、PMFというふうになっていくんだと思う。
成長と完成の関係は興味深い。
IT業界やスタートアップにおいての「完成」は、成長を前提にしている。
これから継続的に成長していく「準備の完成」なんだ。
なので、重要なのは最初にうまくやろうとしすぎないこと。
時間を使いすぎないこと。
だから完璧主義には注意が必要だ。